あたまのなかで

よろしくお願いします。神経症患者としてではなく、ひとりの人間として。俳句が好きです。Twitter→(https://twitter.com/ryuji_haiku)

「子連れ句会」に行ってきました!ー2018.2.24


「子連れ句会」に行ってきました!ー2018.2.24

 

※「炎環」という結社に所属されている、西川火尖さんが主催されている「子連れ句会」に参加させていただいたときの記事です。

「海程」以外での句会も初めてでしたし、周りにお子さんが遊んでいるなかでの句会も初めてと、初めてだらけの句会でした。

ちなみに、これで「今夜は眠れるかな」からペーストした記事は終わりです。

 

こんばんは。

 

今日は「子連れ句会」に参加するために、川口市まで行ってきました。

 

子連れ句会、とはその名の通り子どもを連れて参加出来る句会です。

 

「炎環」(えんかん)という結社に所属している、西川火尖(かせん)さんが企画されています。

 

西川さんのブログの以下の記事に、子連れ句会を始められた理由が書いてありました。

 

http://syuuu.blog63.fc2.com/blog-entry-1202.html?sp

確かに(本来は間違っていますが)、小さなお子さんを連れたお父さん、お母さんが「すみません」と謝っている光景を街のいたる所で目にします。

「そんなとき子育て世代同士でなら、協力も譲歩もずっとやりやすいだろう、ていうか句会行きたいなどと思っているうちに子連れ句会を思いついたのだった。」と西川さんは書かれています。

・・・と、そう引用すると、何となく「子ども中心」な印象を受けてしまったかも知れませんが、句会は句会として、事前に投句された句を丁寧に選び、合評していきます。

なので、当然子どものいない私のような人間でも参加して大丈夫でした。

 

ただ、その合評のときに、他の句会の倍くらいの声は出さないと子どもたちのエネルギーに圧倒されてしまうのは、子連れ句会の特徴だと思いました(笑)

そうした特徴も含めて、今日の子連れ句会の様子を振り返っていきたいです。

 

まず、会場は川口駅からほど近い公民館でした。
ただ、距離は近いのですが、駅の周辺から奥まった場所にあります。そのため、元々方向音痴の私はGoogle mapを開いてもどこにその公民館があるのか分からず、結果として西川さんに迎えに来ていただくという体たらくを演じてしまいました。

また、その結果、句会が始まる1時より40分も遅刻して会場に着きました。西川さんや、先に到着されていた他の参加者の方には申し訳なさでいっぱいです・・・。気を付けます。

 

そんな私の体たらくで始まった子連れ句会。
当日までに5句、西川さんあてに俳句をTwitterのダイレクトメッセージで送ります。
また、今回は俳句にテーマがありました。それは「衣類」もしくは「異類」。
つまり、5句のうち、そのどちらのテーマに関係する言葉を入れた句を1句以上送ります。

 

私が送ったのは次の5句でした。

 

サンダルを突っかけて知る春の闇


手遊びの蝶を忘れて着るドレス


ドアノブはドアの向こうを知らず春


神のごと悪魔のごとく畦を焼く


青き踏む証明写真撮るように

 

私のこの句も含めて、計42句が集まりました。

そのなかから、1人6句から8句まで「良い」と思った句を選びます。
また、選んだなかで最も「良い」と思った1句を「特選」、他の句を「並選」と分けます。
特選は1人2点、並選は1人1点で点数を数えます。

句を選んだ結果、私の句には以下のように点が集まりました。

 

サンダルを突っかけて知る春の闇 2点


手遊びの蝶を忘れて着るドレス 3点


ドアノブはドアの向こうを知らず春 5点(2人から特選)


神のごと悪魔のごとく畦を焼く 0点


青き踏む証明写真撮るように 4点

 

個人的には、「ドアノブ」の句が今日の最高得点句タイだったことが嬉しかったです (*^▽^*)

 

さて、ここからは私が子連れ句会の特徴で、「他の句会とは違うなぁ」と感じたことを書いていきます。

まず、西川さんのブログにも書かれていましたが、会場が和室なこと。その畳の上に、脚の低い長机を並べて参加者の席にします。

西川さんは「子供連れてくるなら絶対和室が良い。床を這っても安心だし、赤ちゃんは座布団で寝かせられるし、むしろ和室以外では子連れ句会は考えられない。」と書かれていますが、まさにその通りで、子どもたちや赤ちゃんは縦横無尽に畳の上を歩いていました。

次に、参加者の方がおもちゃを持ってきていたこと。先ほど書いた長机ですが、畳の上に口の字になるように並べます。その並べたなかに、プラレールの線路を引いたり、小さなボウリングのピンを置いたりします。

しかし、子どもたちが遊びに熱中していくに連れてどんどんそのなかはグチャグチャになっていき、プラレールの線路もボウリングのピンも散乱していました(笑)

 

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そして、これは子連れ句会の最大の特徴だと思ったのが、とにかく子どもたちが元気なこと!

 

先ほど「その合評のときに、他の句会の倍くらいの声は出さないと子どもたちのエネルギーに圧倒されてしまう」と書きましたが、改めてその通りだと思います。

「よくあんな大きな声出せるなぁ、元気だなぁ」と感心してしまいました。

 

また、やはり子どもから見れば大人たちが何か紙をにらんであれこれ話しているのは気になるのでしょう。「なんの話〜?」とお母さんに訊いてくる子もいました。
そうしたとき、お母さんは「いま大人の話をしているから、ちょっと待っててね」と言っていたのですが、この「大人の話」という言い方が何となく面白かったです(笑)

 

多分、うっかり「俳句の話をしているから」と言ったなら、今度は「ハイクって何〜?」と訊かれてしまうのでしょう(笑)

 

ただ、そうした賑やかななかにもやはり優しい雰囲気を感じられました。
例えば、ある子のイタズラが過ぎると本当にケガをしてしまいそうになります。
そうしたとき、会場のお母さんは「危ないよ」と注意するんですが、それが必ずしもその子のお母さんではなく、別のお母さんだったことが何回かあった気がします。

これは、最初に引用した、西川さんが子連れ句会を始められた「子育て世代同士でなら、協力も譲歩もずっとやりやすい」という思いが具体的にあらわれているからだと思います。

 

そうした意味では、子連れ句会は単なる「子どもを連れて参加出来る句会」というだけではなく、子育て世代で俳句を詠まれている方の拠り所になっている部分があるのだと思います。

 

他の参加者の方のように、子どもたちに優しく接することが出来たかどうかは正直不安ですが、句会の終わり際、ある女の子から小さなチョコレートを

 

「あげる。」

 

と差し出されました。

 

「ありがとう。」と受け取ったそのチョコレートはとても美味しかったです。

 

とにかく、子どもたちの賑やかな声や散乱したおもちゃも含め、いままでにない句会体験が出来て良かったです。

改めて西川火尖さん、参加者の皆さんに感謝します。ありがとうございました。

 

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